イーストルーン East Rune
基本コンセプト
- このプロダクトのコンセプトは「占いだけでなくゲームにも使えるルーンカードセット」。
- 親しみやすさと奥深さを兼ね備えたカードセットをめざす。
前提知識
- ルーン文字には、時代別に Elder Futhark, Anglo-Saxon runes(Anglo-Frisian runesとも), Younger Futhark(Scandinavian Futharkとも。バイキング時代に使用) の大きく3種類がある。
- これらは使用される地域や文化の広がりや変化に伴い、それぞれ文字の数、形状、音価、名称が異なる。
- 文字数: Elder Futhark は24文字。Anglo-Saxon runesはこれに6つを加えた31文字に、さらに地域によるバリエーション数文字を加えたもの。Younger Futharkはここから大きく減って16文字。
- 形状: Elder FutharkとAnglo-Saxon runesは共通の文字を持つが、形状が異なる。形状の変化に伴い、別の位置に移動したかに見えるものもある。形状は、どちらかといえば複雑化している。Younger Futharkは、逆に単純化している。長枝ルーン、短枝ルーンのバリエーションがある。
- 音価: Elder FutharkとAnglo-Saxon runesは共通の音価を共通の並び順で持ち、不足を後ろに追加した形になっている。Younger Futharkの音価は、実際に使用された音に対して不足している。
- 名称: Elder Futharkの名称は、Proto-Germanic nameとも呼ばれる。日本では、Anglo-Saxon runesの名称で呼ばれる場合が多いよう。それぞれドイツ語風、英語風の響き。
構成
- このカードセットに使う文字セットは、占いで一般的に用いられるElder Futharkの24文字。
- どの時代にも、ルーン文字をアルファベット順に列挙した資料が見つかる。これを見ると、並び順は最初の6文字(fu(th)ark)はおおむね異同がないものの、13,14番め、および23,24番目の文字の並び順がしばしば入れ替わる。とくに、最初期の資料(Kylver Stone, 400年ごろ)では、13,14番目がp-ei、末尾がd-oとなっており、一般的な配列配列と異なる。末尾がd-oとなっている部分に関しては、これを誤差ではなく元の形と考える根拠がある。
- 13,14番目がei-p、末尾がd-oとなっている配列をオリジナルとする。この根拠はOld English rune poem。
https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Rune_poem_Hickes_1705.png
- 根拠のもう一つは、Runenkunde(Klaus Düwel 2016)の7~8Pに掲載されたフサルクの一覧表。(Die Runeninschriften im älteren Futhark(Wolfgang Krause 1966)の引用)