これは女の子を集めるゲームです。
舞台はさる学園で、プレイヤーはその寮の監督者となります。 この学園では、席替えのような感覚で、学期ごとにカジュアルに寮を住み替えるしきたりがあります。 今がその時だということです。
あなたの手札があなたの寮となります。 寮のメンバーは最初一人の状態で始まり、ゲームが進むに連れて増えていきます。 どんなメンバーを迎え入れるかはプレイヤーの手に委ねられ、それを考えることがこのゲームの中心になります。
ゲームは、8人姉妹を作って終わります。 ゲームが終わったら、様々な基準で姉妹の満足度を評価し、より幸せな姉妹を作ったプレイヤーが、監督者としての名声を得てより大きく得点します。 最終的な獲得点の合計が一番大きいプレイヤーが勝者になります。
ここまでがゲームの概略です。
(あらかじめ、以下のカード(27, 11, 19, 31, 30, 22, 28, 36)を例示用にまとめておく)
(姉妹カードをまとめて取って)
ゲーム中にやることは、「手札を出して、場の札をとる」ということだけでほとんど説明できます。
(と言いながら、例示用のセットの1枚を場に出す)
そのようにしてゲーム中、最初は1枚しかない手札がどんどん増えていき、
(どんどん選び出し、例示用のセットを作っていく)
増えた手札をもとに、家を作ります。
(8枚セットができたら、相手のほうに差し出す)
ゲームの終了時に8枚のカードで8人姉妹ができます。
問題は、最終的にどんな札を集めるべきなのか、つまりどのような札のセットを持っていれば高得点になるのかということです。
実際、この得点計算についてが、ゲームで覚えるべきことの5割を占めます。
少し長くなりますが、先にこれを知っておくと、ゲームの手順の説明が入ってきやすいので、先にこの点について説明します。
今回は、例として、ゲーム終了時にこのような組み合わせができたとして、得点計算の説明をします。
まずはカードの持つ要素について説明します。
カードの下部に書かれたエンブレムを要素と呼びます。 側面に書かれたアイコンは、要素を小さく描いただけのもので、エンブレムの別表現です。
これが、得点計算のために見ることになる部分です。
カード上部の数字は、得点計算には使いませんので、今は無視してください。
カードの持つ要素は、そのカードがどのような種類の幸福を生み出すかということと、どのような種類の幸福を受け取れるのかということを同時に示しています。
要素の中には数字が書かれているものもありますが、それは同じ要素を重複して持つ場合の個数です。 そのような要素を持つカードは、より大きな生産能力を持ちます。
(早見表を渡し)
いま渡したカードが、家札の得点計算についてまとめた一覧表です。
白い鋲が打たれている面が表で、黒い鋲が打たれているほうが裏です。 今は表を見ます。 裏はボーナス点の計算で使います。 ボーナス点については、また後で説明します。
さて、得点計算は、一覧に書かれている通り、全部で6つのカテゴリがあります。
各カテゴリの得点計算では、まずは家札の要素を調べて、「満足度の生産量」と、「満足度の収穫者数」を出します。 それらをもとに「満足度」を算出し、それに「カテゴリの得点倍率」を掛けることで、得点を算出します。
これを6カテゴリ分、つまり6回行うことになります。
それでは、それぞれのカテゴリの得点法について説明していきます。
(メモ用紙と筆記具を用意し)
得点計算は、複雑ではありませんが、手間がかかります。 暗算は難しいので、メモを取りながら進めます。
・ 「食物愛者」のカテゴリでは、家札内のFOODの要素の個数を数え、これを満足度の「生産量」とします。 次に、家札内のFOODの要素を持つカードの枚数を数え、これを満足度の「収穫者数」とします。生産量に、収穫者数から1を引いた数を掛けた値が、このカテゴリの満足度となります。 このカテゴリでは、満足度がそのまま得点となります。 (マニュアルに記載の例の通り、計算を行う)
・ 「植物愛者」のカテゴリでも同様に、家札内のPLANTの要素の個数を生産量、PLANTの要素を持つカードの枚数を収穫者数とし、生産量に、収穫者数から1を引いた数を掛けた値を満足度とします。 早見表のカテゴリ欄の下部に書かれている通り、このカテゴリの得点倍率は2倍です。 そこで、満足度に2を掛けた値が得点になります。 (マニュアルに記載の例の通り、計算を行う)
・ 「動物愛者」のカテゴリについても、計算方法は同じです。 家札内のANIMALの要素の個数を生産量、ANIMALの要素を持つカードの枚数を収穫者数として、同じ計算法で満足度を出します。 このカテゴリでは、満足度に4を掛けた値が得点になります。 (マニュアルに記載の例の通り、計算を行う)
・ 「複情念戦士」のカテゴリでは、家札に含まれる「2種類の要素を持つカード」の枚数が、満足度の生産量となります。 収穫者数は、「2種類の要素を持ち、なおかつその片方が、頭にトゲが一つ付いた要素である」カードの枚数です。 (マニュアルに記載の例の通り、計算を行う)
・・・ なお、「頭にトゲが一つ付いた要素」のことを、「とがった頭の要素」という意味で、「尖頭要素」と呼びます。 そうでない、丸い形の要素は「丸形要素」と呼びます。
このカテゴリでは、生産量から1を引いた値に収穫者数を掛けた値が満足度となります。 これは実際には、「青い服のカードの枚数から1を引いた数」に対し、「青い軍服のカードの枚数」を掛けた値と言い換えることができます。 このカテゴリでは、満足度に2を掛けた値が得点になります。 (マニュアルに記載の例の通り、計算を行う)
・ 「単情念戦士」のカテゴリでは、生産量は「1種類の要素のみを持つカード」の枚数、収穫者数は「頭にトゲが一つ付いた要素のみを持つ」カードの枚数となります。 このカテゴリでも、生産量から1を引いた値に収穫者数を掛けた値が満足度となります。 またこれは、「赤い服のカードの枚数から1を引いた数」に対し、「赤い軍服のカードの枚数」を掛けた値と言い換えることができます。 このカテゴリでは、満足度に5を掛けた値が得点になります。 (マニュアルに記載の例の通り、計算を行う)
・ 最後に、「蒐集者」のカテゴリです。 このカテゴリでは、まず家札に何種類の要素が含まれるかを調べ、それを満足度の生産量とします。 収穫者数は、「頭にトゲが3つ付いた要素を持つカードの枚数」です。
・・・ 「頭にトゲが3つ付いた要素」のことを、「頭が冠状の要素」という意味で、「冠頭要素」と呼びます。 ここで、このゲームに全部で何種類の要素が出てくるか気になったと思います。 (マニュアル1ページ目を示し) このゲームには、丸形要素3種類、尖頭要素4種類、冠頭要素5種類が登場します。 種類が少ない分類の要素ほど、実際には多くのカードに含まれます。 丸形要素は、全36枚中27枚のカードに含まれます。対して冠頭要素は、5枚のカードにしか含まれません。
まえの2カテゴリと同様、このカテゴリでも、生産量から1を引いた値に収穫者数を掛けた値が満足度となります。 このカテゴリでは、満足度に4を掛けた値が得点になります。 (マニュアルに記載の例の通り、計算を行う)
以上で出した得点の合計が、家札の得点となります。 (マニュアルに記載の例の通り、計算を行う)
この6つのカテゴリを調べると、家札のすべてのカードが、一度は「収穫者数」にカウントされることがわかります。 これは、すべてのカードが、一人残さず、自身の属する姉妹の評価に参加する、ということを意味します。
ここからゲームの実際の流れを説明します。
ゲームは、準備フェーズ、競技フェーズ、集計フェーズの3段階で進みます。
本来は最初に親を決め、親がゲームの準備をするのですが、今は私が親ということで進めます。
【2人】私が親なので、あなたが子ということになります。
まずはゲームの準備として、姉妹カード36枚をシャッフルします。 (裏向きでシャッフル) そののち、そこからプレイヤーに
これは山札なので、中は見ないでください。
山札はとりやすい場所においてください。
テーブルの中央は、場と呼ばれる共有スペースです。
残ったカードから、場に
場に置いたカードは、場札と呼びます。
場札のそばに条件カードを置きます。 (といって、条件カードをCloseの面を表にして置く) 条件カードについては、あとで説明します。
【2/3人】残ったカードがまだ何枚かありますが、これらは避けておいて、今回のゲームでは使いません。
これで準備フェーズは終わりです。
ここから、競技フェーズが始まります。
競技フェーズは、ラウンドの繰り返しで進行します。 1回のゲームは、8ラウンドで構成されます。
ラウンドは、まず山札からカードを引き、そののち親から順番に手番を行っていき、最後に次のラウンドの親を決めるという、3段階で進みます。
ラウンドのはじめに、各々の山札から
最初のラウンドだけ、
は、追加でもう1枚引きます。
【3/4人】手番は親から時計回りの順に回ってきます。(確認し)あなたが手番順最後になりますので、追加でもう1枚引いてください。
手札の内容を、自分だけ確認してください。
ラウンドでは、親から順番に手番を行います。
【2人】親、子、親、子と、2回ずつ、計4回の手番を行ったら、1ラウンド終了です。
そして、ラウンド終了時の状態から新しい親を決め、次のラウンドに進みます。
それでは、手番の実際の流れについて説明します。
手番が来たら、手札を1枚手元に公開し、場札を1枚獲得します。 (といって自分の手札を公開する)
獲得するカードを選ぶ際は、まず先述の得点に関して、つまり要素を見て判断します。
一方で、カードを選ぶ決め手はもう一つあります。 それは、カードの持つ序列です。
カードの上部に書かれた数字を序列と呼びます。
ここでお伝えしますが、実はゲーム中、親は一定の条件でほかのプレイヤーに移ります。 序列は、次のラウンドでの親の権利を得られるかどうかに関わるものです。
手番で公開したカードと、獲得したカードは、手元にペアにしておきます。
今は、条件カードが「Close」の表示なので、最も序列の差が小さいペアを持っていたプレイヤーが、次のラウンドの親になります。
次の親がだれになるかは、すべての手番が終わるまで分かりません。 そのため、獲得札は、すぐには手札に加えずに、手元に置いたままにしておいてください。
ここで、先にお伝えしておくと、カードを獲得する際に公開した手札は、次の場札となります。 つまり、公開したカードは手札から失われることになりますので、注意してください。
これで、獲得する札選びのすべての判断材料が揃いました。
(場札を取り) 今回は、このカードを獲得することにします。
(最初のラウンドの最後の手番が終わったら)
それでは、次の親が誰になるのか調べます。 公開した札と獲得する札の序列の差が最も小さいのは、(確認する)あなた(私)ですね。 それでは、獲得する札を手札に加えてください。
そののち、手元の札を場に動かします。
このとき、次の親はついでに条件カードの表裏を反転します。
条件カードは、今度は「Far」の面になりました。 お察しの通り、次のラウンドでは親の入れ替わる条件が変わります。 今度は、序列の差が最も大きいペアを作ったプレイヤーが次の親となります。 このように、ラウンドごとに親の入れ替わる条件は交互に変化します。
ここまでが1ラウンドの流れです。
最初のラウンドが終わり、2ラウンド目が始まります。 あなた(私)が親になりましたので、あなた(私)が最初に手番を行います。
ラウンドの開始時には、毎回山札からカードを引いて手札に加えますが、1ラウンド目の処理と関連して、2ラウンド目だけ注意点があります。
これ以降は、例外的な処理は一切ありません。
ラウンド開始時に、手札が
【3/4人】それでは、第2ラウンドを始めましょう。
はじめに配った山札は10枚でした。 第2ラウンドでは手札が4枚になり、山札の残りは6枚です。 ゲームは8ラウンド制ですが、このまま続けると5ラウンド目に手札が10枚になり、山札がなくなります。
実は、この第5ラウンドを含む残りの4ラウンドは後半ラウンドとなり、前半とルールが若干変わります。
大雑把に言って、前半戦では手札を集め、後半戦では集めた手札を家のメンバーとして確定していくという流れになります。
そのため、前半で集めたカードがそのまま得点計算に使えるとは限らない、ということになります。
後半ラウンドの流れは、基本的には前半と同じです。
しかし、山札がないのでラウンド開始時の手札追加はありません。
また、後半戦では、獲得したカードは手札に加えるのではなく、手元に並べて置いていきます。
こうして手元に並んだカードが、それぞれのプレイヤーの家札となります。
家札は、このあとの集計フェーズまで使用することはありません。
そのため、ここから先、手札は2枚ずつ減っていくことになります。
いまは10枚の手札を持っていますが、4ラウンド後には2枚になります。
競技フェーズは、手札2枚を残して終わります。 残った手札も、家札とは別に得点計算に使われますので、どの札を残すかを考えることも重要です。
まだ先になりますが、余裕があればそのことを見越してプレイしてみてください。
これが最後のラウンドです。 最後のラウンドも、進行はこれまでと同じです。
これまでと同じということは、つまり公開したカードが場に残るということです。
そして、それらを場札として残したまま、競技フェーズは終わり、集計フェーズに進みます。
実は、この最後の場札も、得点計算に使用します。
いわばボーナス点のようなもので、これも重要な要素ですので、ここで説明をしておきます。
場に残ったメンバーは、ゲームの終了後、特定の家に組み込まれず、その代わりに、すべての家に自由に出入りする権利を得ます。 そのため、あなたの家が彼女らの気に入るものであるかどうかも、得点として評価されます。
つまり、場札はプレイヤー全員が得点計算に使うことになります。
【2人】 また、場札だけでなく、手札も2枚残った状態で競技フェーズが終わります。 手札のカードは、家の番人となります。 彼女らも家には出入りしませんが、自分の護る家に対する愛着が得点として評価されます。 これは、自分だけが得点計算に使う場札として扱います。
そのようなわけで、先に説明すると、実際の集計は2段階に分かれます。
集計フェーズに入ったら、まずは家の中だけを見て、一通りの得点計算を行います。 この点については、先に説明したとおりです。
それが終わったら、場札から得る得点を計算します。
【2人】 2枚残った手札を公開して自分の番人札とします。 説明の上では、これも場札とまとめてしまいます。
場札の得点計算のさい、満足度の生産量に関しては、家の中だけを参照します。
そののち、場札から収穫者数を算出して、得点を算出します。
このさい、計算式の-1と書かれた部分はすべて無視します。
詳細は追って説明しますが、この点だけ、心にとめておいてください。
それでは、最後のラウンドを始めましょう。
実は、この計算式には意味があります。
食物愛者のカテゴリを例に説明します。
このカテゴリでは、それぞれの収穫者が、家札内の自分以外のカードに含まれるFOODの要素数をみて、それを姉妹の評価とします。
これを収穫者、この場合はFOODの要素を持つカードのそれぞれについて算出し、合算したものが、このカテゴリにおける全体的な評価となります。
ここで、自分の持つ要素の個数が自分の満足度としてカウントされず、しかも各々のカードの持つ要素の個数が同じとは限らないため、各々の収穫者にとっての評価は異なる場合があります。
この評価の累計を一発で算出するための式が、最初に紹介したものです。
この式で、収穫者数から-1するのは、収穫者が自身の持つ要素数を評価に含めないという条件を反映しするためです。
いっぽうで、場札による家札の姉妹の評価のさいは、満足度の分量は家札だけを参照して出すため、底に自信が含まれることはない以上、収穫者の持つ要素の個数は初めから含まれません。
収穫者数から-1しないのは、その必要がないからだということになります。
ほかのカテゴリについても同様ですが、詳細は省略します。
(最後のラウンドの終わり、全手番を終えたところで)
最後のラウンドでも、いちおう、親の交代は行います。 これは、続けて次のゲームを行う場合に、次の親を決める手間を省くためです。
それでは、獲得したカードを手札に加え、公開したカードを場札にします。
これで競技フェーズは終了です。
集計フェーズに進みましょう。
集計フェーズでは、もう新しくお伝えするべきことはほとんどありません。 これまでにお伝えしたことを、実際にやっていくだけです。
まずは、家札の得点計算を行います。
・ (家札の得点計算を行う) ・
家札の得点計算が終わりました。
次に、場札の得点計算を行います。
・ (場札の得点計算を行う) ・
家札と場札の得点が出たら、それらを合計します。
あなたは…点になりました。 私は…点です。
勝者はあなた(私)となります。
ここまででゲームは終わりです。
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