====== ルーンの名称 ====== ===== 方針 ===== * **文字の名称**は、親しみやすさから**Anglo-Saxon runes**準拠とする。(最初の24文字がそのままElder Futharkに対応する) * カードでの名称の表記は、正確な発音記号(e.g. ðorn, þorn)ではなく、その近似的な英語表記(e.g. thorn)を使う。 * Anglo-Saxon runesの名称も、時代とともに変化しており、Elder Futharkの並び順同様、初期と普及後とで部分的に名称が異なる。 ==== a: ansur ==== * **aルーン**(4番ルーン)の名称は**ansur**(アンスール)とする。 * これは、日本では一般的に用いられる名称のようだが、Anglo-Saxon runesのaルーンの名称は、os(オース)とする文献が多い。 * 実際には、aルーンと言いながら音価はoであって、Anglo-Saxon runesでは冒頭6文字はfu(th)orkと発音するし、そのように表記される。 * Elder Futharkのaルーンの名称はansuzであり、近いが異なる。 * [[https://www.diva-portal.org/smash/get/diva2:381136/fulltext01.pdf|The Names of the u-Rune]](Senra Silva, I. (2010))には、ansurが幾度かの音韻変化を経てosに至ったとある。(アンスール/アース―/オースー/オース) * また、この文献には"Germanic ansuz"についての言及もある。 * [[https://en.wiktionary.org/wiki/Reconstruction:Proto-Germanic/ansuz|Reconstruction:Proto-Germanic/ansuz]]には、Proto-GermanicのansuzはProto-West Germanicでansuとなったのち、Old Englishでosに変化したとある。 * 以上から、aルーンの名称のansurは、一般化前の、しかしElder futhark以後の、つまり初期のAnglo-Saxon runesの名称として扱うのが適当と結論付ける。 ==== o: othel ==== * **oルーン**(24番ルーン)の名称は**othel**(オセル)とする。 * これは、日本では一般的に用いられる名称のようだが、Anglo-Saxon runesのoルーンの名称は、ethel(エセル)とする文献が多い。 * [[https://en.wiktionary.org/wiki/%E1%9B%9F]]には、"ēþel in the Anglo-Saxon Futhorc"とある。 * [[https://en.wiktionary.org/wiki/e%C3%BEel]]には、"From Proto-West Germanic *ōþil"とある。 * これもまた、aルーンと同様、初期の名称を採用したものと位置付ける。 * より正しくは、初期の名称と普及後の名称が混合したもの。 ---- 親ページ: [[game:east_rune:docs:start|イーストルーン 参考資料]]